毎年世間でも大きな話題となるのが芥川賞・直木賞の受賞作品たち。
2020年下半期は、芥川賞には宇佐見りんさんが、直木賞には西條奈加さんがそれぞれ選ばれました。
そこでこの記事では、2つの受賞作品をはじめとして、今話題の一冊をトピック別にいくつか紹介。
ぜひ次の読書の際の参考に。
文字に触れ、世界が広がる
出典: snapmart.jp
本を読み、言葉に触れる。
新しい世界を知り、豊かな想像力や思考力が培われる。
読書は、あなたの心にある感性の引き出しをいつの間にか増やしてくれる、そんな秘密の習慣になるはず。
「推し、燃ゆ」や「心淋し川」など、たくさんの素敵な作品。
ページをめくる時のドキドキする気持ちは、あなたの心をきっと豊かにしてくれるはず。
気になる一冊を手にとって、さあ、読もう。
1|受賞で話題
■芥川賞/「推し、燃ゆ」
最初に紹介するのは、毎年大きな話題になる芥川賞・直木賞の受賞作品。
芥川賞受賞作、宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」はタイトルもキャッチー。
好きなアイドル:通称「推し」の応援活動が生活の軸になっている女子高生の姿を、特徴的な一人称語りの形式で描いた作品。
題:「推し、燃ゆ」
作者:宇佐見りん
出版社:河出書房新社
¥1,540
なんと驚くことに、この本の作者は大学生。
そんな彼女が描き出す女子高生の生活風景は、普段本を読まない人でも引き込まれてしまうリアルさ。
2021年の一冊目として読み始めるのにもピッタリ。
■直木賞/「心淋し川」
次は、直木賞受賞作品の「心淋し川」。
西條奈加さんによる江戸・千駄木を舞台にした時代小説。
川のたもとの長屋で暮らす人々の人間関係や感情を繊細に拾い上げた作品で、生きる喜びや哀しみ、そのどちらもを改めて痛感することのできる一冊らしい。
題:「心淋し川」
作者:西條奈加
出版社:集英社
¥1,760
川のたもとで暮らす人々の暮らしや感情、生きる上での喜怒哀楽を丁寧に掬い上げるこの作品。
目の前を流れる川と同じように、彼らの人生にも流れがあり、それが滞った時にもがき苦しむリアルな様を描き出す。
2|考えさせられる一冊
■「自由」について考えてみる
次は、山田詠美さんの「アニマル・ロジック」を紹介。
マンハッタンに暮らす一人の女性「ヤスミン」。
自由の象徴として描かれる、彼女の人生を通して「人としてどう生きるのか」を深く考えさせられるような作品。
題:アニマル・ロジック
作者:山田詠美
出版社:新潮社
¥924
何気なく生きる日常の中にも、目に見えないけれど確実に存在している差別や偏見。
「ヤスミン」という美しい人間の人生を通して私たちは、本を閉じる頃には何か大切な気持ちに気づくことができる。
現代社会を取り巻くさまざまな事象に想いを馳せながら、読んでほしい一冊。
■「愛」について考えてみる
近くて遠いテーマ「愛」。
自分らしく生きる、そんな波がどんどん強まっている現代だからこそ手に取ってほしい。
田嶋陽子さんの紡ぐ、なんだか背中をグッと押してくれるような文章がとても素敵な一冊。
題:愛という名の支配
作者:田嶋陽子
出版社:新潮社
¥649
作者自身の体験がベースに語られていることで、本の世界に入り込みやすくなっている。
普段は小説や物語系の作品しか読まないという方も、トライしやすい一冊になっている。
3|ホッとできる一冊
■優しい語り口調にホッ
めまぐるしく移り変わる世界に生きていると、誰しもホッと一息ついて休みたくなるような瞬間があるはず。
韓国で累計25万部を売り上げた、ベストセラー作品のこちらは、改めて自分の生き方を考えさせてくれるような一冊。
毎日せわしない日々を頑張るあなたにこそ、手に取ってほしい。
題:「あやうく一生懸命生きるところだった」
作者/訳:ハ・ワン、岡崎 暢子
出版社:ダイヤモンド社
目まぐるしく移り変わる世界に生きていると、ふと一人になってゆっくりと休みたくなる瞬間が誰しもあるはず。
自分らしさを取り戻すきっかけをくれる、そんな本になりはず。
■陽だまりのような文章にホッ
最後に紹介するのは「詩人の代表作は読者が決めるもの」という著者の理念を元に、SNSで話題になった作品115編を収録した一冊。
大人気アイドルグループ『BTS(ビーティーエス)』のメンバーが読んでいたことでも大変注目を集めた。
題:花を見るように君を見る
作者/訳:ナ・テジュ、黒河星子
出版社:かんき出版
¥1,650
老若男女、あらゆる世代の人々を虜にしていると言るこちらの本。
タイトル通りに、愛らしく優しい一冊。
毎日大切に読みたい、そんなお気に入りになる予感がする。
読書で培う、感性
本を読むことは、誰かの頭の中を覗くことだなんて誰かが言ってた。
知らない世界を知って豊かな感性を育みたいなら、読書を習慣づけよう。
さあ、今夜はどの表紙をめくる?